何十年も飲み続けた薬をやめる為に、必要なものと必要でないもの

こんばんは。

そらのいろ鍼灸院の正木です。

最近は朝晩と日中の寒暖差が激しくなってきましたね。

こんな時期は寒暖差アレルギーが出たり自律神経が乱れたり気持ちも落ち込みやすくなります。

どうぞお気をつけください。

 

今日は、「何十年も飲み続けている薬をやめる為に必要なものと必要でないもの」というテーマでお話をしたいと思います。

 

薬をやめる為に、必要なものと必要でないもの

薬をやめる為に必要なものと必要でないもの。

薬をやめたくてもなかなか決断出来ない場合、何が必要で何が不要かを少しでも分かっていれば、前向きに進める事が出来ると思います。

 

薬をやめる為に必要なもの

1.自分が飲んでいる薬に対する知識

まずは、自分が飲んでいる薬がどういったものかを知っておく必要があります。

今抗不安薬として処方されているものは

  • SSRI
  • SNRI
  • NaSSA
  • MARTA
  • ベンゾジアゼピン系

など、いくつかの種類に分けられます。

これは、あなたが飲んでいる薬の添付文書を見れば分かります。

添付文書はウェブで「薬の名前」+「添付文書」を検索すると、PDFで読む事が出来ます。

睡眠薬や抗不安薬で出されている薬のほとんどが、ベンゾ系やSSRI,SNRIだと思います。

どれも、GABAやセロトニンなどの神経を落ち着かせる物質を出させる薬ですので、飲み始めると気分が落ち着いたり寝付きが良くなったりするので、飲み始めた当初はとても快適に過ごせます。

ただ、飲み続けると、私たちの身体のGABAやセロトニンなどを出す力はどんどん弱くなっていきます。

その為、今までの薬の量では同じ量が出なくなり、徐々に薬が増えていきます。

これを「耐性」と言います(医師の中には、「馴染む」と表現される方もいるようです)が、その耐性が出来るのが約4週間ほどと言われています。

その為、4週間以上の処方を禁止している国もあります。

数ヶ月飲み続けると、医師の処方通りに飲んでいても薬に依存するようになる「常用量依存」になったり、離脱症状のリスクが高まります。

 

3ヶ月以上飲むと離脱症状のリスクが出現し、8ヶ月以上飲むと離脱症状のリスクが高まると言われています。

 

2.アプリなどによる睡眠データの計測&睡眠日誌の活用

これは、睡眠の質だけでなく、体調を測る上でとても大切です。

不眠症の方で、よく「ブルーライトが良くないと言われているので、スマホを枕元に置きたくない」と仰る方がいますが、置いても置かなくても眠れないのであれば、正しいデータを測る為に置いておくのは悪くないと思います。

ここで得たデータを見ると、体感よりも寝ている事がわかると思います。

「一睡も出来なかった」と思っていても、データをみると眠れている事がほとんどです。

素直な人は、ここで「ああ、眠れているんだ」と思えるので安心する事ができると思います。

眠れている日と眠れていない日で、前日や寝る直前に何をしたかを毎日睡眠日誌につけると、大体ご自身のパターンが見えて来ます。

 

3.運動

運動はメンタルヘルスにも良い+体に蓄積された薬の成分を汗と一緒に排出する効果もあります。

 

「体がだるいから運動出来ない」

「毎日辛くて辛くて仕方ないのに、そんな余裕なんてない」

 

と思われる方もいるかと思いますが、短い時間のウォーキングやストレッチだけでも良いので、出来る時に行ってください。

運動すると気分が良くなったり、その日は寝付きが良くなったりするのを感じる事があると思います。

それを成功体験として頭に刷り込ませて習慣にしていければ、運動に対する抵抗も減っていきます。

 

「絶対に良くなる」という強い意志

良くなる為に藁をもすがる思いで、様々なクリニックや整体、鍼灸に通われていると思います。

ですが、その人のほとんどが、「良くしてもらいたい」という思いで通われている場合が多いです。

「自分で良くする」という当事者意識を持ちながら行動すると、自然と良くなる糸口が見えて来ます。

 

 

不必要なもの

1.薬を飲み続けた事に対する後悔  

もしあなたが、何十年も薬を飲み続けていると、その事を悔やむ事もあると思います。

やめたいと思ってもなかなか辞められず、「どうして飲み続けてしまったんだろう…。」と思う事もあると思います。

ですが、大切なのはこれからどうするかですので、その気持ちは一旦置いておいて、前を向いて行動してもらえたらと思います。

 

2.「どうせ良くならない」というネガティブ思考

これも、何十年と薬を飲み続けてどの薬を飲んでも体調が良くならないと、多くの方が「もう良くならないのではないか…。」とネガティブな思考に陥ってしまうと思います。

でも、薬以外にも対策はあります。

何十年も飲み続けて良くならなかったからこそ、他の施策に目を向けてみてください。

3.服薬=治療という思い込み

「薬を飲んでるから、私は治療に励んでる。頑張っている。」

と思いたいですよね。

薬は、精神を安定する物質を一定期間分泌させる働きがありますが、根本的な「治療」ではありません。

数週間ほどの一時的な対処法として捉えてもらえたらと思います。

 

大切なのは、薬を減らす為の行動

「薬を減らすために必要なもの」とは、基本的には「行動」です。

薬の知識を身につけるのも、睡眠データをとるのも運動も、あなたが取るべき「行動」です。

 

「良くなる気がしない」

「良くなるとは思えない」

「以前やって良くならなかった」

 

という「考え」は浮かぶかもしれませんが、どうか是非「行動」を取ってみてください。

飲み続けるのも、減らすのも辛い

薬を飲み続けると、基本的に身体上の不具合は徐々に増えていきます。

薬を飲むと出てくる身体症状
・筋肉のコリ感 ・全身の重だるさ ・頭痛 ・めまい・痺れ・かゆみ・火照り・のぼせ・動悸・不眠など

その他にも、イライラしやすくなったり冷えやすくなったり、自律神経症状が出て来ます。

不安感や鬱症状などは、服薬当初は薬の効果で抑えられますが、飲み続ける事によって逆に症状が強く出て来ます。

そうすると、また薬の量が増えたり新しい薬の処方をされ、その繰り返しです。

薬を減らすと離脱症状などで辛い思いをしますが、毎日たくさんの薬を飲み続けるのも辛いですよね。

決断するのはあなたしかいませんが、薬を減らしたいと思ったら、その思いと一緒に知識と行動が必要になります。

 

まとめ

如何でしたでしょうか?

何十年も薬を飲んでいると、断薬するだけでも数年かかり、断薬してからも数年間は症状が続く場合があります。

一部の症状は完全に消える事なく残る例もあるようです。

薬は、飲み続けるのも辛いし減らすのも辛いです。

減らすのは、誰のせいにも出来ずに自分で自分の行動に責任を取るという義務が生じます。

 

少しでも、力になれたら嬉しいです。

応援しています。

 

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