動悸のタイプ 〜血不足・血行不良〜
こんにちは。
そらのいろ鍼灸院の正木です。
今日は、昨日ブログでお伝えした、血が絡んだ時に起きる動悸の話をお伝えしたいと思います。
①血の不足タイプ
血不足タイプ(心血不足)
中医学では、心は血で栄養されていると考えます。
その血が不足したり流れが悪くなってしまう事で、動悸が起きる場合があります。
血が不足する代表的な例として、
- 長引く思い悩みや精神疲労
- 過度の疲労や長引く病気
があります。
下の図の①②の流れです。
東洋医学の言葉で、「心血不足(しんけつぶそく)」と言います。
- 顔色が悪く艶がない
- めまい・不眠症などを伴う
- 動悸の症状はそこまで強くない
- 「トクトク」した動悸がずっと続く。
長引く思い悩みや精神的な疲れが溜まると、徐々に心の血が不足していきます。
血は心を栄養しているので、血が不足すると心を栄養出来なくなり精神的に不安定となっていってしまいます。
また、血は脾や胃によって作られますが、この2つは過度の疲労や病気が長引いたりすると徐々に機能が弱まってしまう為に血が作られず、心血不足になります。
このタイプの動悸は、 「血」を補う事で症状が改善されます。
悩みを解消する事が大切です。
しっかりとした休養を取って、胃腸に優しい食事を摂りましょう。
血行が悪くなって起こる動悸
④血行不良タイプ(心血瘀阻)
冷えや運動不足、イライラなどで血の巡りが悪くなり、心が血に栄養されなくなった事により起こります。
下の図の①②③です。
東洋医学の言葉で、「心血瘀阻(しんけつおそ)」と言います。
- 胸の詰まり感や顔色が悪い
- 爪や唇や舌が青紫になる
- クマがある
- 胸の痛みなどを伴う。
このタイプは 、冷えやストレス、筋肉の緊張や運動不足などで悪化します。
- 自分に合ったストレスマネジメントを行う
- 無理のない程度の運動を行う
- 血の流れを良くするツボ押しをする
などを試してみてください。
血の流れを良くするツボ
血の流れを良くするツボを3つご紹介します。
足にあるツボばかりなので、お休み前などご自宅でリラックスしている時に試してみてください。
押し方は、痛みの出ない程度の心地よい強さで、10秒程度親指で押してみてください。
1.血海
膝の皿の上の内側から、指3本分(人差し指〜薬指)上がった所に取ります。
血の流れを調整してくれます。
生理痛にも効果的です。
2.三陰交
脚の内くるぶしから指4本(人差し指〜小指)上にあります。
すねの骨と筋肉の間に取ります。
血の流れを調整する働きがあります。
生理痛にも効果的です。
3.太衝
足の甲にあり、第一指と第二指が交わる所の凹みに取ります。
気の滞りを流す働きがあります。
- きくらげ
- トマト
- たまねぎ
- ニラ
- なす
- 黒豆
- サフラン
- アジ、サケ、サバなどの魚類
まとめ
いかがでしたでしょうか?
2つの動悸の特徴から、ご自身の動悸の原因を探って、食べ物や生活習慣の改善に役立てていただけたらと思います。
血は不足したり滞ったりすると、全身に色々な症状が出ますが、心に影響が現れた時に初めて「動悸」として症状が出ます。
ただし、動悸は血の不調で起きる症状の1つに過ぎません。
「血の不足or滞り=動悸ではない」
ので、その辺りは注意が必要です。
明日は、残り3つの動悸のタイプの説明をしていきます。