減薬には、成功体験を味方につけよう
おはようございます。
そらのいろ鍼灸院の正木です。
当院では、不眠や自律神経失調などでお悩みの方へ、鍼灸施術を行なっております。
今日は、「減薬には、成功体験を味方につけよう」というテーマでお話ししたいと思います。
お薬を何年も飲み続けていて、減らしたいけど中々減らせないというお悩みの方は、是非参考にしてみてください。
減薬したい=薬をやめたい
薬を飲み続けていて、「そろそろやめたいなあ。」「もう少し減らせないかな?」と思っていても、離脱症状などの話も聞くし、減らしてまた眠れなくなったらどうしようと思ってしまうと、中々一歩が踏み出せないですよね。
当院にいらっしゃる方の中には、半ば強引に薬をやめようとして、一気に断薬をされる方がいらっしゃいます。
でも、何年も続けて来た薬を一気にやめてしまうと、離脱症状に何年も苦しむ事になったり、「薬をやめたのにどうしてこんなに辛いの?」と精神的にも辛い思いをする事があります。
薬をやめたいと思ったら、いきなりやめようとするのではなく、少しずつ減薬するという選択肢を取っていくのがまず大切です。
薬理効果+心理効果も考える
では、実際に薬を減らしていく場合ですが、ここでは薬を減らした事により出てくる離脱症状以外に、心理的な効果も考えていく必要があります。
薬を飲んで睡眠をとったり不安感を減らしたりしている方の場合、「薬を飲んでいるから眠れる」「薬を飲んでいるから安心」といった、心理的な効果も強いです。
プラセボ効果と言われていますが、これはとても大切です。
その心理的な効果は、薬を減らした際には悪影響として出てしまう事があります。
例えば、減薬の際は基本的には服用を3/4に減らして、2週間毎に様子を見て問題なければ1/2、1/4へと減らしていくのが通例です。
ですが、3/4に減らすという事は、25%減らしているわけですから、人によっては
「薬を減らして、眠れるようになりたい」
という気持ちよりも、
「薬を減らしてしまってけど、今日は眠れるかな…?」
「薬を減らしてしまったから、今日は眠れないのでは…?」
と考え込んでしまい、頭の中ではその事ばかり気になって眠れなくなったり不安になったりと、心理的効果が悪影響を及ぼして症状が再燃するという事があります。
マイナスの暗示を自らかけてしまっているんですね。
では、そんな時はどうすれば良いのか?
減薬には、成功体験を味方につけよう
そんな方におすすめなのが、錠剤をカットするのではなく、削るという選択です。
錠剤を1/4カットしたら、25%減らした事になりますよね。
でもいきなり25%減らすのは結構勇気がいると思います。
そんな時は1%程度削って、飲んでみてください。
ほとんどの場合、1%削って飲んでも、薬理効果も心理効果もほとんど影響せずに飲めると思います。
1%が大丈夫だったら、2%、3%、4%…と少しずつ削る量を増やしていってもらえたらと思います。
削る量を増やす度にそれぞれ1週間、2週間費やしてもらって構いません。
大切なのは、心理効果を極力減らして、削る量を増やすたびに毎回成功体験を感じながら続けるという事。
これを続けると、1〜2年で50%まで減らせるので、薬を断つまでに2〜4年でやめられる計算になります。
おそらく、70%を超えたあたりから加速度的に進んでいくと思うので、実際にはもっと早くやめられるケースもあります。
ただし、ここは焦らずに、減らしたり戻したりしながら進んでいく事が大切です。
「ここまで減らしていけた」という体験は、「ここまで減らしても問題ないんだ」という気持ちを生み、「ここまで減らせたんだから、もう少し減らしても大丈夫かな?」という心理に結びつきます。
そうなってくると、薬を減らした事による心理的効果はどんどん薄まっていきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
当院で減薬を頑張っていらっしゃる方の中には、
「薬を減らしたら何かしらの症状が出るのは当たり前。あまり気にしないようにしてます。」と仰る方もいらっしゃいます。
ここまで来れたら、あとは時間の問題なのでまったく心配ありません。
薬を減らしていく時には、心理的な効果を減らしながら、成功体験を重ねていく事が大切になっていきます。
薬を減らしたくてもなかなか減らせないあなたへ、参考にしてもらえたら嬉しいです。
応援してます。