減薬は、ジグザグ線を描こう
こんばんは。
そらのいろ鍼灸院の正木です。
当院では、不眠や自律神経失調症でお悩みの方の鍼灸施術を行なっています。
今日は、
「減薬をする時は、ジグザグ線を描こう」
というテーマでお話したいと思います。
当院にいらっしゃる方のお悩みで、「寝つきが悪い」「日中の体の重だるさが辛い」「気持ちが鬱々とする」などの心身的な症状以外にも、「薬を減らしたい」というお悩みをお持ちの方が多くいらっしゃいます。
減薬はある程度の段階までいくと加速度的に進んでいくのですが、最初の一歩を踏み出す時や減薬の最初の時期は精神的な抵抗も相まってなかなか進みません。
その抵抗の原因となっている主なものが、「離脱症状」かと思います。
離脱症状はベンゾ系のお薬を飲んでいる場合、3ヶ月の服用で出現のリスクがあらわれ、8ヶ月の服用でそのリスクが高まると言われています。
この離脱症状が、減薬を始める際の大きなブロックになっています。
では、どうすればいいのか?ですが、基本的に、
「減薬をする際は離脱症状ありきで向かい合う」
という姿勢も大切です。
長年飲み続けていたお薬をやめる場合、体に何かしらの違和感が出てくるのは、致し方ない部分もあるのではと思います。
かといって、辛い症状がいきなり現れたら体への負担が大きくなりますので、薬を減らす時はいきなりやめたり半分にしたりせずに、まずは1/4錠減らしてみて、2週間様子を見るところから始めてみてください。
1/4錠だけでも、薬を減らした事でなにかしらの症状が出る事があります。
なんとか耐えられそうなら、その量のまま2週間すごしてみて、気持ちも体調も次の段階へいけるようになってから、次は半分に減らしてみたり、別の薬を1/4減らしてみたりして、階段を下るように、徐々に減薬を進めていってみてください。
ただし、全ての減薬がこのように段階的に減らしていけるものではありません。
1/4減らしてみて、体調がずっと悪かったら、また元の量に戻すか、1/6へしてみるかなど、一度量を戻す事も大切です。
階段状に減らしてみて、難しくてもそこで落ち込む必要はありません。減らしては少し戻ってまた減らして…のジグザグ線を描きながら少しずつ減らしていければ良いと思います。
補足として、減薬を助ける際に、サプリメントやハーブ、偽薬などを試してみても良いと思います。
- 不眠→メラトニン
- 不安→セロトニン、ビタミンB6、ナイアシン
- うつ→5HTP、マグネシウム、セントジョンズワート
※SSRIを飲まれている方は、主治医とよく相談して服用されてください。
こういった代替療法を試しながら、少しずつ薬を減らしていけたら良いのかなと思います。
薬を1/8くらいまで減らすと、薬としての効果はほとんどない(離脱症状もほぼないと考えて良い)ようです。
それでもそれ以上減らせない場合は、おそらく精神的に「薬を飲まないと不安」という気持ちが大きいのではと思います。
今までの習慣を断ち切ること自体が、不安の元となっている可能性もあります。
そういう時でも、こういったサプリメントを口にする事で精神的にも落ち着かせて、離脱症状がほぼなくなった時にご自身のタイミングでサプリメントもなくす方法もありではと思います。
お薬を減らしたいと思ったら、一気にやめたくなるのは気持ち的に大きいとは思いますが、進んだり戻ったりてしジグザグ線を描きながら、少しずつ減らしていってみてください。
あなたの辛い症状が1日でも早く改善されるよう、応援しております。