花粉がつらくて眠れない?
最近、花粉が飛んできていますね。
当院にいらっしゃる方でも、花粉が気になって眠れないという方も増えてきています。
花粉症がつらいと感じる時で、一番多いのが就寝時です。
今回は、花粉症が気になって眠れない方への内容です。
目次
花粉症で眠れない
あなたも、花粉が気になって眠れなかったり、日中頭が働かないなどのお悩みをお持ちかもしれませんね。
パキシルなどの抗うつ薬を開発した製薬会社のグラクソ・スミスクライン社が行った調査によると、花粉症が一番辛いと感じるのは就寝時のようです。
花粉症でつらいと感じる時ワースト5
1位 就寝時 27%
2位 仕事中 21%
3位 寝ている時 20%
4位 人との会話中 6%
5位 起床時 5%
花粉症の方の入眠時間は、花粉が飛んでる時とそうでない時で1~2時間ほど遅くなるそうです。
そして、花粉の悪化原因の1位は「睡眠不足」。
花粉症により寝不足になり、寝不足がさらに花粉症を悪化させるという悪循環が生まれてしまいます。
花粉症による寝付きの悪さを改善するには?
では、その花粉症を改善するにはどういったものがあるか。
お薬や点滴などでの対策以外にも、セルフケアでなんとかしたいという方には、こんな方法がおすすめです。
温かい飲み物を飲む
温かい飲み物を飲むと、温度と湿度の影響で鼻粘膜が広がり鼻の通りが良くなると言われています。
なるべくカフェインの含まないものや、お好みのハーブティなどを飲まれて気分をリラックスさせながら飲まれては如何でしょうか。
ストレス対策
ストレスは自律神経を乱れさせたり、免疫機能にも悪影響を及ぼします。
上記のハーブティーやアロマなど、香りのあるものはイライラを鎮めてくれるものがあります。
適度な運動や趣味など、ご自身の気分転換を見つけてなるべくストレスを溜め込まないようにしましょう。
鼻うがい
最初は抵抗があるかもしれませんが、薬局などで売られている鼻うがい用の液体などを使うとそこまで負担はかかりません。
ティッシュで鼻をかむよりも効果的に花粉を取り除けます。
胃腸の状態を整える
腸内環境の悪さは免疫力の低下にも繋がります。
普段からお通じなどに問題がある方は、腸の状態を整える事も意識して行ってみてください。
これは東洋医学とも関係があるので、以下で詳しく解説します。
東洋医学と花粉症
花粉症は錠剤や点鼻薬などで対策をされている方がほとんどだと思いますが、東洋医学の考え方を使っても改善をする事は出来ます。
花粉症での気になる症状は、
- 鼻水・鼻づまり
- くしゃみ
- 目やに
ですよね。
これらに共通する症状は、「水分が過剰に分泌されている事」です。
東洋医学では、身体の中の「水」は免疫を司っていると考えています。
外から入ってきた悪いものは、「水」をたくさん出してブロックしたり、外に出そうとします。
風邪を引いた時の鼻水・鼻づまりやくしゃみはこれに当たります。
花粉自体は体にとって害になるものではないのですが、免疫が過剰に働いてしまう事で、害にならない物でも水をたくさん出して体を守ろうとします。
なぜ免疫が過剰に働いてしまうのか?
この答えは、水の代謝を行っている臓腑にあります。
東洋医学で水の代謝を司っている臓腑は「脾胃」(胃腸)です。
上述したように、西洋医学でも「腸内環境が悪いと免疫力が落ちる」と言われていますね。
胃腸は食べ物を消化・吸収する臓器ですが、それだけでなく綺麗な「水」を全身に運んで全身を潤したり保護したり、汚れた「水」を下へ落として尿や便として排出させるという働きも担っています。
(その働きには肺や腎も補助的に関わってきます。)
しかし、暴飲暴食などが続くと徐々に胃腸が荒れてきてしまい、水をコントロールする機能が暴走し始めます。
その結果、花粉などのちょっとした異物に反応して必要以上の水が分泌されてしまっていると考えられています。
その為、東洋医学で花粉症を診る際は
ツボ刺激で鼻水鼻づまりなどの症状を抑える
胃腸の状態を整え、水分の過剰分泌を抑える
というのが、治療のポイントになります。
鍼灸では上記の施術を行い、患者さんへは暴飲暴食を控える、脂っこいもの、甘いもの、味の濃いものを控えていだたくようお伝えします。
オススメのツボ
花粉症に効果のあるツボをご紹介します。
顔まわりのツボはご自身の指やツボ押し棒などで刺激してみてください。
ツボ押しのポイント
- 痛気持ち程度の刺激で行う(グリグリ強く押しすぎたりしない)
- 10〜15秒程度の刺激を1〜3回程度行う
- 習慣にする(一度にたくさんやろうとしない)
- 顔以外はお灸などで刺激してもOK
1.上星(じょうせい)
顔の正面にあり、ひたいの生え際から親指1本分上に取ります。
鼻水、鼻づまりを抑える効果があります。
2.印堂(いんどう)
顔の正面にあり、両眉の間の中央に取ります。
鼻水、鼻づまりを抑える効果があります。
3.鼻通(びつう)
鼻の両側の真ん中に取ります。
鼻の通りを良くする効果があります。
指で押さえるのも良いですが、鼻筋の両側を目頭から小鼻の間を上下にこするのも効果的です。
3.攅竹(さんちく)
両眉の端に取ります。
目のかゆみを抑える効果があります。
4.中脘(ちゅうかん)
お腹のみぞおちとおへそのちょうど真ん中に取ります。
胃腸の不調を改善してくれるツボです。
5.陰陵泉(いんりょうせん)
足の内くるぶしから、スネの骨の内側を上へ辿っていくと、指が止まる部位があります。
その部位の指一本分後ろに取ります。
体内の余計な水分を取る効果があります。
まとめ
今回は睡眠と花粉症の関係と、その対策についてお話しました。
これ以外にも、鼻に貼る鼻腔拡張テープなどで対策をするのも良いと思います。
睡眠の質を上げる為にも、花粉症対策は大切です。
出来るところから始めてみてください。
あなたの睡眠の質を上げるお手伝いが出来たら嬉しいです。