気分と体温の意外な関係

先日、施術の最中に患者さんから

 

「これをすると、身体がとても軽くなって、気分まで楽になります。」

 

というお言葉をいただきました。

その方はうつ病と診断され、胃腸の状態も悪く、手足の冷えはあるのに身体はのぼせるなどの様々な体調不良にお悩みでした。

その方が、何をすると楽になると仰ったのか…。

それは

 

「お灸」

 

です。

仰向けになっていただいて、写真のような「箱灸」(木箱の中でもぐさを燃やし、お腹や背中を温める)をしていた時なのですが、その時に冒頭のお言葉をいただきました。

身体を温めるって何気ない行為ですが、これが結構良い効果を生んでくれたりします。

 

  • 運動不足
  • クーラー
  • 生活習慣の乱れ
  • 栄養の偏り

などで、私たちの体温は低下傾向になり、50年前と比べて平均で0.7℃下がっているそうです。

今回は、

  1. 気分と体温の関係
  2. その他の効果と体温を上げる方法

をお伝えします。

 

 icon-check-square-o 気分に波がある

 icon-check-square-o うつ症状がある

 icon-check-square-o お腹が冷えている

 icon-check-square-o 下痢や軟便、便秘がある

 icon-check-square-o 手足の冷えが強い

 

 

などでお悩みの方は参考にしてみてください。

気分と体温の関係

昨年の研究で、気分と体温には関係性がある事が分かって来ています。

心を軽くするには内臓などの深部体温を上げる事が大切で、体温が低く血流が悪いと、脳へ行く血液量も低下し頭がぼーっとしたり気分も落ち込みやすくなりやすいと言われています。

実際に、うつの人には低体温の人が多い事が分かっています。

うつは脳のホルモンバランスの影響と言われてはいますが、低体温で血流が悪く、細胞が活性化していない事も繋がって来そうです。

低体温がうつと関係しているのであれば、うつ病の人は体温が下がってしまうような生活習慣を少しずつ改善する事も、大切になってくるかもしれません。

 

  • お風呂に入る
  • 身体を動かす
  • 生活リズムを一定にする
  • 食生活を見直す

など

 

病気が原因で身体を動かせないという事もあると思いますので、出来るところから始めてみてください。

体温を上げる事でストレスにも強くなり、副交感神経の活発化やメンタルヘルスの向上に繋がると言われています。

 

体温を上げる方法は?

お風呂

入浴は、体温を上げる方法の中で心を軽くする効果が一番高いようです。
体も綺麗になって、さっぱりしますものね。
40℃前後の熱すぎない程度の温度で、ゆっくり浸かるようにしてみてください。

「体温が低いのは気になるけど、日に何度も入れない…。」と言う方には足湯がおすすめです。
朝や外出先からの帰宅時などに、洗面器にお湯を張ればすぐに温まります。

運動

現代人の多くが運動不足によって筋肉量が減り、体温が下がっています。
筋肉量の減少が、体温低下の一番の原因なのではと言われています。
無理な運動や筋トレはしなくても、1日30分程度の運動や自重での筋トレを無理なくする事をおすすめします。

お灸

 

ご自宅で簡単に出来るのは、お灸が一番かもしれません。
匂いが気になる方もいるかもしれませんが、効果は抜群です。

薬局で売られているせんねん灸でも良いですし、箱のお灸もおすすめです。
お腹を面で温める事で、身体全体が温まっていきます。

腹巻き

今の時期は正木も手放せません。^^;
温めると言うよりは保温と防寒対策がメインですが、これ一枚着けるだけで外出先でも身体を冷やさずに過ごせます。

カイロ

冬の定番ですね。
最近では、靴の中に入れるカイロも出てきていますね。
腰痛予防などにも使える為、お腹と腰両方に張ってみても良いかもしれません。

くれぐれも低温火傷にご注意ください。

お白湯・お茶

朝起きた時、お白湯を一杯飲む事を習慣にしてみても良いかと思います。
水分を摂る事で便秘の解消にも繋がります。

体を温める効能のあるお茶

  • しょうが茶
  • 黒豆茶
  • ごぼう茶
  • シナモンティ

など

食べ物

冬が旬のものや根菜類には、身体を温める作用を持つ食べ物が多くあります。

身体を温める食材

  • しょうが
  • にんにく
  • たまねぎ
  • ニラ
  • かぶ
  • やまいも
  • さといも
  • くるみ
  • えごま
  • きんかん
  • あんず
  • えび
  • あじ
  • いわし
  • 鶏肉

その他の良い影響

基礎代謝の向上でやせ体質に

基礎代謝は、1日何もしなくても消費するカロリーの事を言います。
36.5℃の体温をキープするのと35.5℃の体温をキープするのでは、36.5℃の方が多くのエネルギーを使います。

 

体温が高い方がより多くの消費エネルギーを使う=やせ体質

 

と言えます。

免疫力の向上

私たちの免疫機能をもった白血球は、血液に乗って全身を巡っています。
体温が上がると血流も良くなり、身体の隅々まで白血球が行き渡ります。

様々な感染症予防やがん予防にも繋がります。

お通じへの影響

体温が低いと血流も不足しますので、腸の活動も落ちて急激に下したり、便秘気味になってしまいます。
胃腸をしっかり温めると、動きが活発になり消化や排泄もスムーズに行われます。

痛み・疲労の軽減

痛みも、血行不良によってより強くなります。
血流が悪くなる事自体でもで痛みが出たり、痛み物質や疲労物質が留まってしまう事で痛みが出現します。
血流が良くなる事でこれらの物質が流れてくれる為、痛みや疲労感の改善に繋がります。

肌トラブルの改善

体温が高いと血流も良くなる為、その分多くの酸素や栄養素が身体の隅々まで行き渡ると言う事。
血流が悪いと肌の新陳代謝もうまく行われずに肌トラブルの原因になります。

 

体温を上げる=血流を良くする

体温を上げた方が良い理由は、

 

体温を上げる=血流を良くする

 

という事なんですね。

血流が良くなれば、

 icon-check-square-o メンタルヘルスが安定する

 icon-check-square-o 基礎代謝が上がる

 icon-check-square-o 免疫が上がる

 icon-check-square-o 内臓の機能が活発になる

 icon-check-square-o 関節の痛みが減る

 icon-check-square-o 疲労感が減る

 icon-check-square-o 肌トラブルが減る

というメリットがあります。

また、お腹を温める事でどこか安心感が生まれ、質の良い睡眠にも繋がります。

最後に

如何でしたでしょうか?

気分と体温のお話から、体温を上げる方法をお伝えしました。

僕自身お腹にお灸を良くしますが、確かに身体の力が抜けてリラックスしているのが自分でも分かります。

また、逆にリラックスしていれば血管が広がり血流が良くなる事もありますよね

気分と体温の関係性は、両方向性のものなのかもしれません。

体温調整には自律神経も関わっていますので、こちらも関係してくるかもしれません。

なんにせよ、体温は高い方が色々と身体には良さそう。

少しでも温める意識を持って、体も心も健康になるような努力を続けていってみてください。

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