朝、起きたい時間に起きるコツって?
あなたは、「毎朝、起きたい時間に起きれたら…。」と思う事はありませんか?
「目覚ましをセットして寝るけど、朝アラームが鳴っても起きれない。」
「一度起きてはみたものの、アラームを消した事も忘れて二度寝…。」
なんて事をされてしまっている方も多いと思います。
でも中には、
「いつもアラームの時間の少し前に起きる」
「アラームをセットしていなくても、自然と目がさめる」
という方もいますよね。
こんな風に自然と起きたい時間に起きれる人、とっても羨ましいですよね。
アラームなどをセットしていなくても、自分の決めた時間に起きる事を、「自己覚醒」と呼びます。
今回は、この自己覚醒を出来る人とそうでない人では、どういった違いがあるのかを調べた研究を紹介したいと思います。
その研究では、覚醒に関わるあるホルモン(副腎皮質刺激ホルモン)の分泌量が、自己覚醒とどうような関係があるかを調べています。
寝ている時のホルモン分泌量を調べて、目がさめるタイミングでどのような変化があるかをみようとしました。
その研究では、まず被験者を3グループに分けて、それぞれに
- 「明日は朝6時に起こしますよ。」とあらかじめ伝えておく
- 「明日は遅くまで寝ていてください。」と伝え、実際には6時に起こす
- 「明日はいつまででも眠っていていいですよ。」と伝え、ずっと寝かせておく
と分けます。
こうする事で、あらかじめ起きる時間が決まっている時とそうでない時で、ホルモン分泌量にどのような変化が起きているかを見てみようとしたんですね。
結果は、3,のグループには、6時の時点ではこのホルモンの分泌はみられず、2,のグループは起こされた直後から急に分泌が始まりました。
そして、1,の人たちは、起きる時刻の約1時間ほど前からホルモンの分泌が高まっていた事が分かりました。
つまり、頭の中で起きる時間を意識して眠る事で、体内のホルモンも調整出来る可能性があるという事が分かってきたんです。
また、自己覚醒を成功した人はで、覚醒の数十分前から脳の血流量も上がるという事も分かってきています。
ここで言える事は、体内時計の働きと、ストレスの働きの2つです。
①朝早く起きるコツは、体内時計が握っている
私たちの身体には、「体内時計」というものがあって、体内時計の中枢(マスタークロック)は脳にありますが、細胞一つ一つも、小さな時計をそれぞれ持っている事が分かってきています。
「明日の朝、6時に起きるぞ!」
「明日は6時に起きなきゃ。」
と強く意識して眠りに入る事で、体内時計が反応し、希望する時間になると覚醒を促すホルモンの分泌や血流量を上昇させる事が出来るんです。
②朝早く起きるコツは、ストレスをうまく利用する
この覚醒時に分泌される副腎皮質ホルモンはストレスを感じた時に分泌されるホルモンです。
「明日の朝、6時に起きなくちゃ」
というのは、強いモチベーションであるとともに、ある意味自らストレスを作り出していると言えます。
このストレスを作り出し、上手に利用する事で、睡眠と覚醒に良い影響を与える事が出来ると言えそうです。
ただ、それが強くなり過ぎると寝付けなくなったり途中で何度も目が覚めてしまったりもして睡眠の質を下げてしまう事もあります。
その為、「明日の朝、6時に起きなくちゃ。」と思う事で、
「起きれるかな?」
「寝坊したらどうしよう…。」
と不安感が強くなってしまい、眠る事自体が出来なくなってしまうといった事にもなってしまいます。
③大切なのは、1日を通して睡眠のリズムを整える事
睡眠には心理学的な要因も強く影響しますので、睡眠直前だけでなく、1日を通して質の良い睡眠をどうとっていくかを、余裕を持って考えていく必要があると言えます。
例えば東洋医学の観点から言うと、睡眠の取り方は季節によって変わるという考え方もあります。
夏は遅寝早起き
冬は早寝遅起き
が良いと言われています。
どういう事かと言うと、要は日照時間に合わせて睡眠を取るのが体にとって良い眠り方とい考え方なんですね。
確かに、概日リズムなどを考えた場合、環境の変化に合わせて生活リズムも変えていくというのは、理にかなっていると言えそうです。
あなたがもし、朝寝坊をしがちであれば、
- あらかじめ起きる時間を強く意識した上でベッドに入る
- 「私はその時間に起きられる。」という強いモチベーションを持つ
- 日中の過ごし方から、翌朝希望する時間に起きれるにはどうすべきかを考える
の3つを利用して、朝早く起きれるコツを掴んでいってもらえたらと思います。