枕元にたまねぎを置くと、眠れるようになる?
先日、患者さんから、
「たまねぎを枕元に置いていると眠れるようになるって聞いたんですけど、そうなんですか…?」
という質問をいただきました。
恥ずかしながら、聞いた事がなかったので、自分なりに調べてみた結果をシェアしたいと思います^^;
薬膳から見た場合、たまねぎは身体を温めて気の巡りをスムーズにする作用があるので、イライラや鬱々としている時などに食べるとスッキリするという効果があります。
ですが、今回は「たまねぎスライスを枕元に置いて安眠効果」についてお伝えしたいと思います。
目次
そもそも、たまねぎに安眠効果ってあるの?
「たまねぎを枕元に置くと眠れるようになる。」ってすぐにはピンときませんよね。
何かのおまじないのようなもののようで、本当に眠れるようになるのかが疑問だと思います。
確かに薬膳の家庭療法でも、たまねぎの輪切りを枕元に置くと、寝つきが良くなると言われています。
では、何が安眠効果を引き出すのかと言うと…
たまねぎの安眠効果とは
実は、たまねぎの安眠を促す成分には
1.硫化アリル
2.グルコキニン
の2つがあると言われています。
1.硫化アリル
たまねぎを切った時にツンとした匂いとともに目が刺激されて、涙が出てくる事がありますよね。
その刺激物質がこの硫化アリルと言われています。
あの刺激感がどうして睡眠に繋がるのかと言うと、涙を流す事で身体を沈静化させる 事が出来る為という考え方が一般的なようです。
薬膳の気の巡りを良くするという効果も、刺激を与える事で詰まっていた物を流すというところから来ているのかもしれません。
この硫化アリルは、強すぎない刺激であれば自律神経を調整して緊張を和らげる効果があると言われています。
2.グルコキニン
このグルコキニンにも、高ぶった神経を鎮める効果があります。
たまねぎにはこのグルコキニンが豊富に含まれている為、夕食にたまねぎを食べる事で、落ち着いた気持ちでベッドに入る事が出来ると言われています。
実際のやり方としては…
実際のやり方としてはとても簡単で、たまねぎを輪切りにしたものを、切り口を上に向けた状態で数枚お皿に乗せて、枕元に置くだけ。
コツとしては、あのツンとした匂いが強くなり過ぎない程度に置く事が大切で、みじん切りにしたり、ガーゼに包んだりして置いておくのも良いようです。
ただ、生ものですし、新鮮な香りが出ているものの方が良い為、出来れば毎日取り替えた方が良いよう…。
少し手間かもしれませんが、一度試して見る価値はあるかもしれせん。
たまねぎスライスを毎晩用意するのは難しい場合…
もし、どうしても手間がかかるというのであれば、そんな時は夕飯に玉ねぎを使った料理を食べたり、夜寝る前にたまねぎスープなどを飲んで、たまねぎの香りと成分を体内に取り込んでからお布団に入ると良いかもしれません。
何にしても、睡眠の質に不安があったり、なかなか寝付けないあなたにとっては、藁にもすがる思いで何かしらの手段を模索されているかと思いますので、このたまねぎを使った方法も、試してみても良いかもしれません。
たまねぎのその他の効果
たまねぎの安眠効果のある成分を見ていきましたが、たまねぎにはその他にも
・身体を温める効果
・胃腸を整えて消化を促進する
・血液をサラサラにし、血圧を下げるなどの循環器系への効果
・コレステロール値の降下作用
・血糖値の降下作用
・抗菌作用
などがあります。
たまねぎ一つとっても、これだけたくさんの健康増進作用があるんですね。
やっぱり、健康の第一歩は食べ物がとても大事なような気がします。
かと言って、一つのものを食べてしまうと偏ってしまうので、これもまた難しいところ…。
適度に利用して、少しずつ質の良い睡眠と健康を手にしていっていただけたらと思います。