ネガティブだけど、前向きなあなたへ
今回のタイトル、矛盾を感じるかもしれませんが、あなたは仕事をする時にこんな風に考える事ってありませんか?
「以前うまくいったからといって、次もうまくいくとは限らない」
「起こりうる全ての悪い結果を想定して、それを起こさないように業務を進める」
「ネガティブな状況に備える事で、初めてポジティブでいられる」
こんな風に考えられているあなたは、ネガティブだけど、前向きな考え方をお持ちの方だと思います。
「ネガティブよりもポジティブに生きよう」
「ポジティブシンキングでうまくいく」
なんて考え方もとても大切な事ですが、「最初から何でもポジティブポジティブだと、逆に疲れてしまう」なんて事も、事実あると思います。
じつはネガティブと一言で言っても、2つのタイプがあるようで、
①「過去がダメだったから未来もダメだ(だから、頑張っても仕方がない)」と捉えるネガティブ思考
②「過去が良くても、未来はダメかもしれない(だから、頑張ってもう一度良い結果を出そう)」と捉えるネガティブ思考
どちらも未来に対して悲観的ですが、ダメかもしれない未来に対してどうやって対処していくかという後者のネガティブ思考は、とても前向きと言えます。そういった考え方をもつ人たちを「対処的悲観主義者」や「物事を“悪い方に考える”ことで成功している適応的な悲観者」なんて呼んだりもします。
上に出てきた、「ネガティブ思考をする事で逆にポジティブに考えられる」人たちですね。
要は、未来をネガティブに捉えているといったとこは同じでも、そこからどう対応していくかという考え方が違います。
このような人たちは、将来の重要な課題(試験、プレゼン、面接など)に強い不安を感じてしまうけど、その不安をコントロールしてメンタルリハーサルをしたり、失敗するかもしれないという可能性について広く考えをめぐらす事で念入りに準備をし、結果的に高いパフォーマンスを出す適応的な悲観者と言えます。
ネガティブであっても、パフォーマンスはほぼ一緒
もしあなたがネガティブであっても、このような適応的なネガティブであれば、常にポジティブに考えて仕事をする人と「業務上のパフォーマンスはほぼ一緒」というデータが出ています。
ポジティブな人が不安を感じないのに対して、ネガティブな人は最初に不安を感じてそれに対処していくため、精神的な安定性は少し低くなってしまうようですが、これは「ポジティブが善、ネガティブは悪」という定説を覆すものになりそう。
あくまで考え方の習慣の一つですが、もしあなたがネガティブであったとしても、そのネガティブ思考を強みにできるというのはかなりの朗報ですよね。
「何でもポジティブにとらえる」のが苦手でも、適応的なネガティブであれば、今のままで大丈夫のようです。