目の前の問題から逃げるのって、そんなに悪い事?
あなたは、解決すべき問題が目の前にある時、
「逃げてしまいたい…。」
なんて思うこと、ありませんか?
問題から逃げて時間が過ぎるのを待ってみたり、諦めて別の作業にとりかかりたくなること、ありますよね。
こんなことをしていると「逃げてばかり」「逃げ癖がついている」などと言われて後ろ指を刺されてしまうこともあるかもしれません。
なにか問題を抱えストレスを感じた時、それをうまく処理する方法に
①問題解決に積極的に取り組む
②自分の気持ちを整える
③逃げる
の3つがあります。
(専門用語でストレスコーピングと言い、それぞれ①問題焦点型コーピング、②情動焦点型コーピング、③回避型コーピングと呼ばれています。)
この中でも③の「逃げる」は否定的な面を多く指摘されていて、逆にストレス反応を強めると捉えられていました。逃げることは「開き直り」「諦め」「思考回避」であると考えられているからです。
でも、逃げるのってそんなに悪いことなのでしょうか?
実はそうではない場合もあるようです。
それは、まずは対人場面において。
あなたの周りには、こんな人はいませんか?
・人の気持ちを考えずに、自分の考えを一方的に押し付けてくる
・それが、時に言葉の暴力と思われるくらいの圧力に発展する
・そもそも自分の思考以外の思考がある事に気づいていない
こんな人を前にして、どうやってその人との関係性を改善すべきでしょうか?
どうやって自分の気持ちを整納得させられますでしょうか?
対人場面では、自分の努力だけでは解決できない事がたくさんあります。
相手に自分の気持ちを分かってもらおうと説得してみたり、相手に合わせようと自分の気持ちを押し殺しては、ストレスはますます溜まる一方。
素直に逃げたほうが良いかもしれません。
また次に、課題に取り組んでいる場合でも
「自分が意図して一時的に逃げること」は、ストレスを軽減する
といわれています。
いわゆる「息抜き」というやつです。
問題解決に向けて積極的に取り組んでも、なかなか解決の糸口が見えない場面も、社会生活には多くあります。
そんな時、一度その場面から意図的に離れる事によってストレスが軽減されることがわかっています。
また、ストレスだけでなく不安や恐怖なども、一緒に和らぎます。
「逃げる」のは悪いこととされていますが、
①対人場面
②意図した息抜き
の場合では、あなたの心の負担を軽くするのに役立ちます。
悲観的にならずに前向きに「逃げる」ことは、悪いことばかりではないようです。